社会保険に入ると手取りはいくら減る?時給・週の時間別の早見表(パート・2026年度)
公開:2026年10月29日 運営:合同会社chillax
パート・アルバイトで社会保険(健康保険と厚生年金)に入ると、給料から毎月の保険料が引かれます。時給1,100円で週20時間なら、引かれるのは月およそ1万4千円です(東京・40歳未満の場合)。時給と週の時間ごとの目安を、表にまとめました。
この表の前提
- 協会けんぽ(全国健康保険協会)の令和8年度の料率で、東京都の場合
- 40歳未満(40〜64歳は介護保険料が加わります。下で説明します)
- 月収は「時給 × 週の時間 × 52週 ÷ 12か月」。通勤手当などの手当は入れていません
- 時給は計算の例です。お住まいの地域の最低賃金や、自分の時給に近い表を見てください
- 引かれる保険料は、健康保険料・子ども・子育て支援金・厚生年金保険料の本人負担分の合計。雇用保険料・所得税・住民税は入っていません
週20〜30時間で働く人が社会保険に入るのは、今は厚生年金に入っている人が51人以上の勤め先です。2027年10月から36人以上、2029年10月から21人以上と順に広がります(人数別の時期)。自分が対象かどうかは、トップの計算ツールでも確かめられます。
この表が当てはまらない人:学生(休学中・定時制・通信制などを除く)、70歳以上(厚生年金に入らないため。75歳以上は健康保険も別の制度)、個人経営の小さなお店(常時5人未満、または飲食・宿泊などの一部の業種)で働く人。
保険料は、月収そのものではなく、月収を区切りのよい額にあてはめた「標準報酬月額」に料率をかけて決まります。そのため、月収が少し違うだけで保険料が同じになったり、区切りをまたぐと上がったりします。
時給1,100円の場合
| 週の時間(月収) | 引かれる保険料 | 社会保険料を引いた後 |
|---|---|---|
| 20時間(約95,300円) | 13,906円 | 約81,400円 |
| 25時間(約119,200円) | 16,744円 | 約102,400円 |
| 30時間(143,000円) | 20,149円 | 約122,900円 |
時給1,300円の場合
| 週の時間(月収) | 引かれる保険料 | 社会保険料を引いた後 |
|---|---|---|
| 20時間(約112,700円) | 15,608円 | 約97,100円 |
| 25時間(約140,800円) | 20,149円 | 約120,700円 |
| 30時間(169,000円) | 24,122円 | 約144,900円 |
時給1,500円の場合
| 週の時間(月収) | 引かれる保険料 | 社会保険料を引いた後 |
|---|---|---|
| 20時間(130,000円) | 19,014円 | 約111,000円 |
| 25時間(162,500円) | 22,704円 | 約139,800円 |
| 30時間(195,000円) | 28,380円 | 約166,600円 |
どの例でも、引かれる保険料は月収のおよそ14%前後(約13.8〜14.6%)です。時給1,100円・週30時間と時給1,300円・週25時間は、標準報酬月額が同じ142,000円になるため、保険料も同じです。
週の時間などが正社員の4分の3以上(正社員が週40時間なら、週30時間以上が目安)の人は、勤め先の人数に関係なく、正社員と同じように加入対象です(2か月を超えて雇われる見込みがある場合。個人経営の対象外のお店を除く)。
保険料の内訳(時給1,100円・週20時間の例)
月収約95,300円は、標準報酬月額98,000円にあてはまります。本人が負担するのは、それぞれの保険料の半分です(残りの半分は会社が負担)。
| 保険料 | 本人負担 |
|---|---|
| 健康保険料(9.85%の半分) | 4,826円 |
| 子ども・子育て支援金(0.23%の半分) | 113円 |
| 厚生年金保険料(18.3%の半分) | 8,967円 |
| 合計 | 13,906円 |
この例では月収約95,300円が98,000円の区分にあてはまるため、月収に対する割合が少し高くなっています。また、厚生年金の標準報酬月額は88,000円が一番下で、月収93,000円未満の人はすべて88,000円として計算します。月収9万円前後の人は、実際の月収より高い額で厚生年金保険料が決まります。
40〜64歳は介護保険料が加わる
40歳から64歳の人は、介護保険料(全国一律1.62%の半分)も引かれます。週20時間・東京の場合、引かれる保険料の合計は次のとおりです。
- 時給1,100円:月14,700円
- 時給1,300円:月16,499円
- 時給1,500円:月20,100円
都道府県で健康保険料が違う
協会けんぽの健康保険料率は都道府県ごとに違います。時給1,100円・週20時間の健康保険料(本人負担)の例です。
- 東京:4,826円
- 大阪:4,964円
- 佐賀:5,169円
- 新潟:4,513円
厚生年金保険料と子ども・子育て支援金は全国同じです。
勤め先が協会けんぽではなく健康保険組合に入っている場合は、料率がこの表と違います。協会けんぽの料率は毎年3月分から見直されます。
週20時間未満で働く場合と比べると
家族の扶養に入っていて、週20時間未満で働いている人は、今は保険料が引かれていません。週20時間を少し超えるだけだと、週19.5時間で働くより手元に残る額が減ります。同じくらいに戻るのは、この3つの時給ではどれも週23時間ほどからです(東京・40歳未満、社会保険料だけで計算)。ただし、扶養から外れると、家族の会社の家族手当・配偶者手当の対象外になることがあります。
扶養に入らずに自分で国民年金・国民健康保険に入っている人は、今も国民年金保険料(令和8年度は月17,920円)と国民健康保険料を払っています。社会保険に入るとこれらを払わなくなるので、差し引きの負担は表の金額より小さくなることがあります。国民健康保険料は市区町村ごとに違うので、お住まいの市区町村で確かめてください。
表に入っていないもの
- 雇用保険料・所得税・住民税:給料からはこれらも引かれることがあります。この表は社会保険料だけです。
- 通勤手当・残業代:標準報酬月額のもとになる給与には、基本給のほか通勤手当や残業手当なども含まれます。手当がある人は、表より保険料が高くなることがあります。
- 実際の決まり方:加入したときの給与で標準報酬月額が決まり、その後は原則として毎年見直されます。働いた時間が月ごとに多少違っても、毎月の保険料がその都度変わるわけではありません。1円未満の端数の扱いなどで、給与明細と数円違うことがあります。
- 保険料調整制度:これから新しく対象になる勤め先(2027年10月以降に人数の拡大で対象になる勤め先など)が制度を使うと、正社員の4分の3未満で働き、月収13万円未満の人は、3年間、保険料の一部を会社が負担します。今すでに対象の51人以上の勤め先は使えません(保険料調整制度とは?)。
加入して増えるもの
加入した期間と給与に応じて、将来の年金(厚生年金)が増えます。また、病気やけがで働けないときの傷病手当金や、出産のときの出産手当金を、条件を満たせば受け取れます。どれくらい増えるかの目安は、トップの計算ツールで、保険料と一緒に出せます。
この記事の金額は目安です。実際の保険料は勤め先の給与明細で確かめ、働き方を変えるかどうかは、家族や勤め先とよく相談して決めてください。くわしい判断や手続きは、勤め先・年金事務所・社会保険労務士に確認できます。
あなたの場合の保険料と手取りを1分で計算
無料で計算するあわせて読みたい
出典
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)「令和8年度保険料額表」
- 全国健康保険協会「令和8年度保険料額表(東京都)」
- 日本年金機構「厚生年金保険の保険料」
- 日本年金機構「国民年金保険料」
- 厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイト「よくあるご質問」
この記事は一般的な情報です。個別のケースの判断や手続きは、勤め先・年金事務所・社会保険労務士にご確認ください。